いよいよ最終話です! 第17話で大団円を迎えたかに見えた「ツイン・ピークス The Return」ですが、視聴者を奈落の底に突き落とすような第18話となりました。デッカい「?」が頭に浮かんでいます。早速振り返っていきましょう。
バッド・クーパーが燃えている。ブラック・ロッジで燃えている。
片腕の男、椅子の上に金の玉を置く。
(第16話でクーパーから渡されたと覚しき)髪の毛を持ち、「Electricity」と言いながら玉を4度つかむ。
玉がクーパーに変身! クーパーが発注したタルパを作ったんだ。
「私はどこにいるんだ?」
クーパー、ダギーの家に帰る。
「ダギー!」ナオミ・ワッツとサニージムがお出迎え。
クーパーのタルパは、ダギーになってマイホームに帰りました。
ひとまずここん家はめでたしだ。
問題はこっち、ツイン・ピークスの森。1989年2月23日。
手をつなぎ、森の中を歩くクーパーとローラ。
カリカリ音。第1話の冒頭で聞こえたのと同じ!
巨人(消防士)が、「クーパー捜査官、この音を聞け」と言った後、蓄音器から聞こえた音です。
ローラが叫ぶ。ローラの姿は見えなくなった。
ブラック・ロッジ。クーパーと片腕。
「Is it future or is it past? これは未来か、それとも過去か?」
片腕が、来い来いとクーパーを手招き。
シカモアの木がしゃべる。
「私は腕だ。そして私はこんな音がする……。
これは、通りに住んでいた少女の物語なのか?
そうなのか?」
クーパーに耳打ちするローラ・パーマー。
クーパー「はあ?」
ローラ、叫びながら飛んで行く
リーランドが座っている。
「ローラを探せ」
……さっきまで一緒だったんだよー。
クーパー、赤いカーテンから外に出た。 ダイアンが待っている。髪が赤い。
ダイアン「あなたなの?」
車を運転するクーパー、助手席にはダイアン。
送電線が林のように林立している。
ダイアン「あなた、本当にそうしたいの?」
クーパー「ああ。我々は今その地点にいる。分かるんだ……見てくれ、ちょうど430マイルの地点だ」
430マイル地点で、車を止めるクーパー。
車を降りるクーパー。辺りは、電気の音がバチバチいってる。
クーパー「ここがそうだ。キスしよう……一度越えてしまったら、すべてが変わってしまう」
キスするクーパーとダイアン。
ダイアン「行きましょう!」
車がバチバチ点滅し、「ロスト・ハイウェイ」みたいな夜の道に。どこ走ってんの。
2人は、アナザーワールドに来たのか。とにかく、さっきまでと違う場所に行ったようだ。
モーテルへ入るクーパー。
柱の陰から、別のダイアンがこっちを見ている。
……何なの? ……誰なの?
車を降りるダイアン。モーテルの部屋で、セックスが始まる。
BGMは「When the twilight is gone…」プラターズだね。「My Prayer」。
セックス、長い長いw
翌朝。クーパーが目覚めると、ダイアンはいない。
メモが残っていた。
「リチャードへ。 あなたがこれを読むとき、私はもういない。
私を捜さないで。私はもうあなたのことを思い出せない。
一緒に過ごした過去はなくなったの。 リンダより」
第1章で巨人が口にした「430を思い出せ。リチャードとリンダ」とは、430マイル地点を越えた、クーパーとダイアンのことでした。
……あれ「2羽の鳥と1つの石」はどこいった?
ひとり、モーテルを後にするクーパー。
よく見ると、モーテルの建物が昨夜と違う。チェックインしたときは平屋建てだったのが、2階建てに。
車も変わっている。コラムシフトの古いセダンだったのが、今どきの車になっとる。時空を超えたな。
オデッサという街に来たクーパー。
「Judyの店」というダイナーを見つけ、中に入る。クリスティというウエイトレスに尋ねる。
クーパー「他にウエイトレスはいる?」
クリスティ「いるわよ。でも、今日は休みなの」
となりのテーブルのカウボーイ3人組が、クリスティにハラスメント!
3人組をやっつけるクーパー。
拳銃をフライヤーに放り込む。
クーパー「別のウエイトレスの住所を、紙に書いて」
もらった住所を訪ねるクーパー。
1516号室を訪ねる。
電柱に6の文字が! トレーラーパークと同じだ。
ドアをノックする。
住んでいるのは、ローラ・パーマーだ。「あいつを見つけたの?」
クーパー「キミの名前は?」
ローラ「キャリー・ペイジよ」
ローラじゃなくて、別人みたいだ。
クーパー「違う。キミはローラ・パーマーだ。父親はリーランド、母親はサラだ」
ローラ(キャリー)「何が起きているの?」
クーパー「説明するのは難しい。キミを家につれて行きたい。とても重要なことなんだ」
ローラ(キャリー)「どこに行くの?」
クーパー「ツイン・ピークス、ワシントン州だ」
ローラ(キャリー)「支度するわ」
部屋に、男の死体があるよ。脳天を銃で撃ち抜かれている。
壁には、白い馬の置物が。
車で出発する2人。
ローラ(キャリー)「後ろから追われてる?」
答えないクーパー。道中、ほとんど話さない。
RRダイナーを過ぎ、車はツイン・ピークスの街に差し掛かる。しかし、ハッピーな雰囲気がみじんもない。
ん?「RR2GO」の表記がないよね。RRダイナーに。
クーパー「何か覚えていることはないかな?」
ローラ「ないわ」
ローラの家に着いた。
手をつないで、家に近寄るふたり。……ドキドキしてきたねえ。
扉をノックするクーパー。
サラ・パーマーが扉を開け……ええっ?……知らない人が出てきた!
クーパー「FBIです。サラ・パーマーはいますか?」
住人「誰? そんな人はいませんけど」
クーパー「この家は、あなたの前は誰が住んでいましたか? 誰から買いました?」
住人「ミセス・チャルフォンという人から」
クーパー「チャルフォンの前は誰が?」
住人「知りません」
クーパー「あなたの名前は?」
住人「アリス・トレモンドよ」
……ミセス・チャルフォンは、「FWWM」で、コンビニエンスストアの上にいた老婆です。あと、チャルフォンのトレーラーハウスの床下で、指輪を発見したデズモンド捜査官が消えました。重要人物です。「トレモンド」という名前も、蘭を育てるハロルドのエピソードで出てきました。チャルフォンとトレモンドは同じ人物だったはず。
訳が分からず、家を後にするふたり。
……どええええ。どんな結末なのよ?
クーパー、家を見上げて「今年は何年だっけ?」
ローラ、家を見上がる。
すると「ローラ」と呼ぶ声。サラ・パーマーの声だ。
激しく叫ぶローラ。
ローラの家の部屋の電気がすべて、突然消える
ブラックアウト。
クーパーに耳打ちするローラ。
「ツイン・ピークス The Return」、終了ぉぉおおおおおおおおおお。
何だこの悲しい音楽。
【最終話まとめ】
- バッド・クーパーは滅びました。片腕の男は、金の玉からクーパーのタルパを作り、ダギーとして家族のもとに届けました。
- クーパーとダイアンは、430マイル地点を越えました。ふたりはリチャードとリンダになったようです。
- クーパーとダイアンは、久しぶりにセックスしましたが、ダイアンは置き手紙を残して消えました。
- クーパーは、ジュディの店に行き、クリスティというウェイトレスから住所をもらい、ローラ・パーマーの暮らす部屋にたどり着きます。しかし、彼女はキャリー・ペイジと名乗ります。
- キャリー・ペイジに「キミはローラ・パーマーだ。家に連れて行ってあげる」と告げ、クーパーは彼女をツイン・ピークスに連れて行きますが、ローラ・パーマーの家に住んでいたのは別人でした。
- この出来事は、何年に起きたのか不明です。
- 第17話で、8の字をボールが回っていましたよね。この話は2週目で、メビウスの輪のように裏側に入ってループしているのかもしれません。「430」「リチャードとリンダ」が登場し、第1話の巨人のシーンとループしてますし。
- あるいは、全部が誰かの夢だったのかもしれません。全部ってことはないか。ところどころは夢の可能性が高い。
- 最終回の後、第1話の冒頭を再見しましょう。巨人(消防士)の台詞を。
「クーパー捜査官、この音を聞け」←この音が今回も流れ、ローラが消えました。
「今、それは我々の家に」←話の流れで行けば、ローラのことか、ローラを消した存在か、ローラを作ったディドか。色んな解釈が可能ですが。
「今はすべてを声に出してはならない」←分かりません。
「忘れるな、430。リチャードとリンダ」←これも、最終回に登場しました。
「2羽の鳥と1石」←分かりませんが、石は金の玉のことで、鳥は(2人の)クーパーを指すのかも。最終的に、グッド・クーパーとダギーの2人。
「お前は遠く離れている」←目の前のクーパーが、別の次元に存在することを示唆している? - お楽しみが終わってしまいました。しばらく悶々として過ごすしかありません。第4シーズンがやって来ますように。May the 4th be with you!
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